第6章 イギリス・ドイツ:美術大国の狭間で

ルカス・クラーナハ《林檎の木の下の聖母子》

ルカス・クラーナハ《林檎の木の下の聖母子》

聖母の切れ長の目、ややとがった顎、長く美しいブロンドの髪などは、画家の他の聖母にも見られる特徴である。こちらを見ている幼いキリストはリンゴとパン切れをつかんでいるが、パンはキリストが「最後の晩餐」で自らの体と見たもの(「聖体」)であり、リンゴとともにキリストによる救済のシンボルである。

1530年頃 油彩・カンヴァス
 ©The State Hermitage Museum, St Petersburg, 2017-18